小説

【告知】東京文フリ25 寄稿のおしらせ

お友達主催の「リクナビ2084」というサークルに参加しています。 私は百合短編小説を寄稿させていただきました。 しかも百合SFですよ。どきどき。 当日はどうぞよろしくお願いいたします。 《取り置きについて》 当日確実にご購入できるようにいたします…

アンドロイドが来た夜の日記

12がつ23にち 雪 アンドロイドが来たのはさむい、さむい冬の事でした。 クリスマスプレゼントの買い物でにぎわう商店街の一角の電気屋さんで、ひと際大きな声が上がりました。みんなが振り向き、電気屋さんに駆け寄ると、テレビのリポーターが仰々しく「遂に…

くらげワルツ

くらげが、ふわ~って浮いている。ねえねえ、葛西臨海公園のさあ、汚い海のことをまだ覚えてる?わたし、それっぽい気持ちにようやくなれて、海が見たいって言って、わざわざこんなところまで足を運んだんだよ。なのにさあ、こーんなでっかい水たまりを見に…

自販機アフター

「もう、お前とはセックスはできない」 「どうしてよ!昔はあんなに激しく私を求めてきたくせに!」 「お前に射精すると、自販機みたいにすぐに子供が出てきちゃうからだ」 泣きながら叫ぶ女の姿は、男をそそる仕草に値していたようです。勘のいい女は、それ…

自販機セックス

どうやら、あの町の女の子は誰とでもセックスをしてしまう子らしい。そんな噂を隣の町から聞き付けた男がセックスのために女の子に会いに行きました。 男が女の子と約束を取り付け、待ち合わせ場所に向かうと、ビックリするほど美しい女の子が、ビックリする…

ポチ

ある日、男の子が家に帰ると、自分の部屋から犬の鳴き声がする事に気が付きました。部屋のドアを開けると、小さな犬が元気そうにワンワンと吠えて、男の子に近寄ってきました。 「お母さん、この犬は?」と、男の子がお母さんに尋ねると、お母さんは「犬よ」…

神待ち掲示板

エリートでありたいとか、他人がエリートであってほしいとか、一切求めたことがないつもりだった。正直どうでもいい、50年後、きみがエリートだったことなんか誰も覚えていない、きみがいくら、自分がいかに優秀であったか雄弁に語ったところで、面倒くさく…

ブルーなアリス

女の子はセックスで簡単に落下する生き物だ、とわたしは思った。 「彼女出来たんだー」 紹介された女性は、わたしが思っている以上に上品で、きらびやかな容姿をしていた。初対面の人に対して浮かべるべき笑顔をすぐに作れて、お世辞もすらすらと言えてしま…

日常物語集

・ほかの授業では一人なのに月曜日の授業だけ楽しそうに友達としゃべる女同士がそれぞれ一人の時間を過ごしている時に作る無表情 ・好きな人を待っている時に一言目になんて声をかけようかああだこうだ悩んでいると、30分前に待ち合わせ場所についてしまった…

未来未来にされた僕

僕の指は、小刻みに震えていた。僕は、おそるおそる壁に貼ってある彼女に触れた。 彼女は、紙という隔たりの向こう側にいる、いわば、神の様な超越した存在。 彼女に、僕の声なんかが届くことはない。しかし、彼女の声は僕にはっきりと聞こえているのだ。だ…

大多数のセールスマンがそうであるかのように

かんべんしてよ、とばかりに女は頭を抱えた。部屋にはセールスマンがいた。 セールスマンはコーヒーを一口、口に含んでから、キル・フェボンの菓子の袋を開けた。袋が破られ、甘い柑橘系の芳香が彼の周りに漂った。 何で私はセールスマンなんかを部屋に招い…