冷静と失禁のあいだ

死ぬまで踊り続けるマグロさんの話

クラスでの会話

てゆーか、あたしぃ、マジで、あの子嫌いなんだよね、から会話をはじめる君がいつも、クラスの真ん中にいた。
君はいつも自由に振舞う、まるで自分が正義であるかのように。
あのさぁ、あの子のアレが許せないの、指差す先には友達がいた。気づいているのか、いないのかまではわからなかったけど、友達は何もない顔をして窓の外の景色を静かに見つめていた。指さした先を充分に睨みつけると、彼女は鋭い、まるで今から狩でもするんじゃないかという目線であたしのことを見た。狩られる、とあたしはとっさに感じて、兎のような目で彼女をとらえた。怯えているけど、真っ直ぐで透明な目で彼女のことを見た。君はさあ、と、あたしに向かって彼女は声をかける。続けて、あの子のこと、好きなの?と耳元で尋ねてきた、人を嫌うことを美徳としている割には、悪口を恥ずべきことだと認識しているのだろうか。正義を耳元で唱えられたあたしは、別に嫌いじゃないよ、と答える。
反抗したのだ。それに対して、ふうん、と彼女は言った。はあ、マジで、あいつうざい。だって、あたしがいうこと全部に突っかかってくる、子供かよって感じ、と彼女は誰かに同意を求めるように話しかけてくる。突っかかってくる、と思うのは自分が突っかかってるからだろうが、と心の中で静かにツッコミを入れて、そうなの、と適当に返事をした。マジさぁ、ホントさぁ、を連呼して友達の悪口を蛇口がひねられたようにドバドバと漏らしていく。こちらの反応なんてどうだっていいのだろうな、と感じて、ふうん、とあたしは返事をする。