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冷静と失禁のあいだ

死ぬまで踊り続けるマグロさんの話

大丈夫を抽出して贈りたい

ずいぶん前に

「ブロン買うお金で可愛いものかった方がいい、ブロンは可愛くない」

って、友達に言ったことがあった。

その友達は今、精神的に不安定だったのか、どうなのかまでは詳しく知らないけれど、ブロンを買った後にすぐ私の言ったことを思い出してくれたみたいで、急いで返品して、返品してもらったお金でかわいい洋服買った!という報告をラインで送ってきてくれた。ありがとう。わたしのことを思い出してくれてうれしかった。よかったら今度その可愛い服をきてまた遊びましょう。

 彼女との会話で、わたしはできるだけ「大丈夫だよ」と言わないように心がけている。大丈夫、はおまじないにしては強い力があって、時に、この一言に異様なまでに安心感を覚えたり(好きな人に言われたりとかね!)しがちだが、あまりこの言葉と親しくなってはならない。

大丈夫、と言った矢先、人生が滅茶苦茶になった人もいた。大丈夫、といってほんとうに落ち着いて泣き止んだ人。大丈夫、といって突然怒りだす人。

大丈夫、という言葉、大丈夫が出てくる文脈もだけど、この言葉を使うタイミングは本当に難しい。

でも、わたしはできるだけ、あなたの大丈夫な部分を抽出して、大丈夫、と口に出してしまう前に、それを付けたして、本当の大丈夫につなげたい。

この先の事を考えて言ってあげられるほどの大丈夫は重すぎてわたしはいえないけれど、おまじないみたいに、あなたに大丈夫であってほしい、の大丈夫は言いたい、は言いたい。そして、さっきかいた、本当の大丈夫を言いたい。

だいじょおぶだいじょうぶだいじょぶ、一体、あと何かい言ったらきみは安心するのかな。安心してくれるのかな。